全学ゼミ: プログラミングを通して学ぶ線型代数 2011
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はじめに
冬学期に, 駒場生向け全学ゼミとして, 表題のゼミを開講します.
意欲のある駒場生の参加を期待します.
内容
- 数学で学んだ線型代数をより生き生きと理解する,
- 線型代数の応用(大きな次元の連立一次方程式や, 大きな行列の固有値を
求めて何がうれしいのか)を知る,
- やる気がする題材でプログラミングをしっかり身につける,
などです.
それらを,
- 固有値固有ベクトルを求めるプログラム
- 巨大な連立一次方程式を解くプログラム
などを書くことで学びます. その過程で,
- その方法でなぜ解が求まるのか(それには線型代数が必要)
- プログラミングの基本, 応用
を学びます.
対象
- プログラミングは好きだが線型代数の理解は怪しかった(ジョルダン標準型っ
て何だっけ)という人
- 線型代数はそこそこできたつもりだが, そもそも何の役に立つのかわかっ
てないんですが, という人
- 線型代数は好きだがプログラミングはさっぱり(もちろんまだ習っていない
人がいることを前提にします)という人
- 線型代数も怪しいしプログラミングもさっぱりだが, ちゃんと勉強したい,
しなくてはと思っている人
のすべてが対象です. やる気と, 「好きこそ物の...」の精神があれば誰でも歓
迎します.
目標は, プログラミングで少し規模の大きい, コンピュータらしい計算を体験
してもらうこと, 今後どの分野に行っても必要な線型代数の基本について, コ
ンピュータ実験を通じて生き生きと理解することです.
形式
少人数で, 議論と対話を中心に, コンピュータに触りながら, 力の抜けた雰囲
気で行いたいと思っています.
- 10人以内
- コンピュータを使う関係上, 本郷で行う予定です.
- 線型代数で習ったはずの事項については, 代表が一人「まとめ」を発表し
(例: ジョルダン標準型についてのまとめ), 参加者は積極的に議論・質問する.
- プログラミング言語は本人の希望に合わせてPython, Ruby, C, C++, Java
から選択する. 小さな例題を通じて基本をこちらが教えるか, すでに得意な人
がいれば積極的に「教え役」にまわってもらう.
- 回に応じて, ゼミの時間内にプログラミングを行う, 発表と議論を中心に
行う, など変化をつけます. 各回何をするかもあくまで, 進み具合に応じて出
たところ勝負です.
基本情報
- 電話: 03-5841-6081 or 080-5030-4816 田浦
- Email: tau ATMARK logos.t.u-tokyo.ac.jp
(ATMARKは @ 置き換えてください)
- 実施場所: 本郷キャンパス工学部2号館 田浦研究室(
9F 92D3 10F 101D2)
- 実施時刻: 火5限
実際には4限出席後, 駒場から移動すれば間に合うように, 時間をずらして(基本17:00-)行います.
有用リンク
参考書など
特定の教科書を使って, という進め方はしませんが, 以下はどれも参考になると思います.
-
斎藤正彦 線型代数入門はご存知でしょう.
-
佐武一郎 線型代数学もわかりやすく, Jordan標準型を導くところは, 線型代数入門
よりも幾何的な導出を用いていてわかりやすいのではないかと思います.
- 石井恵一 線形代数講義は, Jordan標準型の
直感的な意味をしっかりと書いている優れた本だと思います.
- プログラミングのための線形代数
(amazon)
はこのゼミを受ける人には良い本です.
- 少し敷居が高くなりますが, 線型代数に関する, コンピュータによる数値
計算法を扱った本は多数あり, それがこのゼミの目標地点と言えます.
神谷紀生, 北栄輔 計算による線形代数は線型代数の基礎が半分,
コンピュータによる計算法が半分という, このゼミの内容にあったものです.
- Matrix Computationsは行列の数値計算を扱った古典です.
-
Templates for the Solution of Linear Systems: Building Blocks for Iterative Methods, 2nd Editionは, 数値計算を扱った本で,
Web上でダウンロードできます.
和訳 (訳者によるページ) もあります.